エステラ・バーンズの恐怖
雪組公演【ハリウッド・ゴシップ】
好きすぎていまだに拗らせています。
アマンダ→←ジェリーが好きでどうしようもないのだけれども、友人がコンラッド×ジェリーが好きだというので。もういっそのことアマンダvsコンラッド→ジェリーでええやん!ってなったわけですが。
別の友人に「ヒロイン不在」と言われて冷静になりました。
エステラ・バーンズの存在って…。
ダイナーでのラストシーン。唐突だなという感想はもちろんありましたが。なんとなく受け入れてました。二人結ばれてよかったねって。
だがしかしよ?
よくよく考えるとエステラ…怖い。
ジェリーにスカウトされ、「優しく」してもらっていたエステラ。ジェリーのことを「自分しか愛せない人」と言い、自分たちは恋仲ではないと。
なのでジェリーはエステラに手を出していないのだろうと。そう思っていました。が。
今になって、わからんぞ?と思うように…。
というのも、ダイナーでのラストシーン。コンラッドとキスを交わすエステラ。今後二人は結ばれるのねうふふな終わり方。だけれども。
冷静に考えると、なんで?と。
いや、ジェリーはわがままだったけどエステラには優しかったじゃん。かっこいいし。金あるし。俺様な性格でもそれなりに女性の扱いには慣れてるんだからむしろ周りに厳しくいって自分にだけ優しかったら特別感出るでしょうよ。そんなジェリーに惹かれるならわかるよ。
でも。コンラッドは…。
最後までエステラの前でいいとこ見せてないよね?
撮影所じゃスタッフ困らせて爆笑してるしさ。ジェリーとの和解だって結局失敗しているどころかコカイン漬けにしろと言い放ってたと記者に暴露されて。それに対して弁解出来てないよね?
出会いが良さげな雰囲気だっただけにそのあとの印象が悪かったら普通は…ドン引きよ?
それなのに自主映画のヒロインに誘われOKからのキス。
それとも威張り散らしている奴が見せる「普通」の部分に引かれたとでも?言い訳すら聞かなかったのに?
これはもしかしたらすでにジェリーに手を出されている可能性だってある。
しかも彼は自分自身しか愛せないからとわかっていて。それを受け入れている。
エステラこそジェリーとコンラッドを利用しているのでは?なんて。
そんな可能性が……出てきてるのは私だけ?
恐ろしい。今更ながらエステラの存在が恐ろしい。
ジェリー・クロフォード
雪組公演『ハリウッド・ゴシップ』
田渕先生の演出はやはり好きだなと思いながらも、『異人たちのルネサンス』でも感じた描き切れてなさ。わざと書かないでいるのか、それとも書き切れないのか。ないわけではないだろうとは思っているのですがそこらへんがまだ不明かなと。
my初日はジェリーに悶々とし過ぎてしまい、救いを求めてあれこれ脳内で設定を考えていました。
それが以下(ネタバレあり)
【いまいち好きになれないジェリー・クロフォードを好きになるための脳内設定】
・アマンダはジェリーが俳優を目指すきっかけになった映画のヒロインをしていた。
・憧れてたのに実際は傲慢で、駆け出しだったジェリーは軽くあしらわれ幻滅。
・それでもアマンダの目に留まりたくて自分を磨いて再会するも、駆け出し時代のこと覚えておらず。アマンダを見返してやろうと決意する。
・アマンダをたぶらかす(コンラッドと同じようなレッスンを受ける。執事がコンラッドの前に踊った相手)
・アマンダに客は現実ではなく美しい嘘を観にきているんだという教えを植え付けられる(コンラッドに雷を見ながらアマンダが自分語りをしているやつ)。
・ジェリーはアマンダの教えのまま、世界の恋人ジェリー・クロフォードを作り上げる。
・にもかかわらず、アマンダは年老いて人気の下がった自分を認めず映画の主演をしたがっているため、老いたアマンダという現実を客に見せたくないジェリーはアマンダと別れ、映画界から追放する。自分が憧れていた頃の美しいアマンダだけをスクリーンに残すために。
・エステラはアマンダの若い頃にそっくりで、エステラを第二のアマンダに自分で育て上げたいとスカウトする(アマンダがコンラッドにしてるのと同じ)。
ジェリーの好みとは思えないエステラを選んだのも、エステラには手を出していない(「優しくしてもらっている」と言われる程度)のも、ラリってる時にエステラを見て恐怖したのも、昔のアマンダに重ねていたため。
結局ジェリーもアマンダのこと大好きじゃーーん!ということで落ち着かせています。
制作発表の場に現れたアマンダと睨み合うジェリーに胸熱ですね!
……こじらせているのかもしれない。