ジェリー・クロフォード
雪組公演『ハリウッド・ゴシップ』
田渕先生の演出はやはり好きだなと思いながらも、『異人たちのルネサンス』でも感じた描き切れてなさ。わざと書かないでいるのか、それとも書き切れないのか。ないわけではないだろうとは思っているのですがそこらへんがまだ不明かなと。
my初日はジェリーに悶々とし過ぎてしまい、救いを求めてあれこれ脳内で設定を考えていました。
それが以下(ネタバレあり)
【いまいち好きになれないジェリー・クロフォードを好きになるための脳内設定】
・アマンダはジェリーが俳優を目指すきっかけになった映画のヒロインをしていた。
・憧れてたのに実際は傲慢で、駆け出しだったジェリーは軽くあしらわれ幻滅。
・それでもアマンダの目に留まりたくて自分を磨いて再会するも、駆け出し時代のこと覚えておらず。アマンダを見返してやろうと決意する。
・アマンダをたぶらかす(コンラッドと同じようなレッスンを受ける。執事がコンラッドの前に踊った相手)
・アマンダに客は現実ではなく美しい嘘を観にきているんだという教えを植え付けられる(コンラッドに雷を見ながらアマンダが自分語りをしているやつ)。
・ジェリーはアマンダの教えのまま、世界の恋人ジェリー・クロフォードを作り上げる。
・にもかかわらず、アマンダは年老いて人気の下がった自分を認めず映画の主演をしたがっているため、老いたアマンダという現実を客に見せたくないジェリーはアマンダと別れ、映画界から追放する。自分が憧れていた頃の美しいアマンダだけをスクリーンに残すために。
・エステラはアマンダの若い頃にそっくりで、エステラを第二のアマンダに自分で育て上げたいとスカウトする(アマンダがコンラッドにしてるのと同じ)。
ジェリーの好みとは思えないエステラを選んだのも、エステラには手を出していない(「優しくしてもらっている」と言われる程度)のも、ラリってる時にエステラを見て恐怖したのも、昔のアマンダに重ねていたため。
結局ジェリーもアマンダのこと大好きじゃーーん!ということで落ち着かせています。
制作発表の場に現れたアマンダと睨み合うジェリーに胸熱ですね!
……こじらせているのかもしれない。